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第14章 赦し

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第14章 赦し(抜粋)

結婚によって幸福をつかむには、赦しが決定的な意味を持つ。赦すことができなかったり、あるいは赦す気がなかったりする人にとっては、結婚生活は非常にむずかしい。赦しを拒み、いつまでも怒り、こうむった被害にいらだち、加害者を裁き続けるなら、自分自身の人生をのろい、家庭を暗雲で覆うことになる。その暗雲を吹き飛ばせるのは赦ししかない。

赦しがむずかしい原因は無数にある。心の傷が治るまでに時間がかかることや、人はいろいろな理屈をつけて怒りを正当化する能力を持っていること、後味の悪い争いの責任が自分にあることを認めたくないこと、神から赦されている事実を無視したり軽視したりすることなどなどである。

ナポレオンにこういう話がある。彼が、ある青年を脱走の罪で処罰しようとしたとき、青年の母親が来て慈悲を嘆願した。ナポレオンは「彼は慈悲に値しない」と言った。母親はそれに対して、「慈悲に値するとしたら、それを赦すのは慈悲ではありません」と答えた。この話から、赦しとは慈悲の行為であることが分かる。受けるに値しない人に示す好意なのである。真の優しさとは、見返りを期待せずに赦し続けることである。

優しい心は赦しの基本である。心の優しい人には、結婚生活を上手に送る能力がある。つねに赦す心を持ち、素早く完璧に実行する。責められても即座に赦し、わずかの苦痛も残さない。優しい人には、「何をされてもすでに赦しています」と言える能力が備わっている。神の恵みに満たされて導かれていれば、いつも人に優しくすることができる。



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by unshakablemarriag | 2013-10-05 16:32 | 14 赦し