揺るぎない結婚


by unshakablemarriag

第8章 正直

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第8章 正直(抜粋)

ベッツィーは、ボブのために丸一日かけて、初めての料理に挑戦した。レシピの選択から食材の買い出し、調理、配膳まで何時間もかけて働いた。ボブが帰宅すると、待ちかまえていた彼女は期待でわくわくしながら、まばゆいばかりに輝くテーブルに導き、できたてのごちそうを披露した。ベッツィーが真剣な目つきで必死に見つめる中、ボブは最初の一口を味わった。これはひどい! 不合格だ。肝心の材料が欠けている? いや、何か変なものが混じっている?

ベッツィーは、「どう? 好き?」と感想を求めた。ボブは、深い喜びに満たされてゆっくり味わっているような、それでいて、みじめな苦しみに耐えているような、どっちつかずの表情をした。彼は一瞬考えを巡らした。彼女にどう言えばいいだろう。彼女はわくわくしながら待っている。そんな彼女を傷つけたくない。しかし、嘘もつけない。彼女が自分で味わえばすぐに嘘がばれる。あるいは、思いがけずこの味が好きだったら、もう一度作るかもしれない。

さて、この程度の話なら、もちろん運命を左右するようなことにはならない。ただ、この実例は真実を正直に分かち合うのがいかにむずかしいかを物語っている。たとえば、夫から「セックスはよかったか」と聞かれてそうでなかった場合、本当のことを言えるだろうか。あるいは、「このズボンをはくと太って見えるかしら」と妻から聞かれて、どう答えればよいだろう。

聖書は、「愛をもって真理を語れ」と言っている。これこそ、問題の核心である。真実が良い知らせなら、もちろん隠す必要はない。しかし、悪い知らせの場合でも、愛をもって伝える方法を考えねばならない。

ボブは言った。「ベッツィー、この料理を一生懸命作ってくれてありがとう。とてもうれしい。ただ自分には香りがちょっと物足りないが、素晴らしいよ。本当にありがとう」



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by unshakablemarriag | 2013-10-11 16:22 | 8 正直