第10章 親切

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第10章 親切(抜粋)

私は長い間、妻の人生をいかにより良いものにするかを考えずに過ごしてきた。親切と思えるようなことをいろいろしてきたかもしれない。しかし、本当の親切はそんなものではない。親切な人は柔軟で、どんなことにも対応できるばかりでなく、創造的で積極的である。

たとえば贈り物である。妻の好きな「愛の言葉」の一つが贈り物だということを知ったのは、結婚後15年もたってからだった。それまで、彼女は非常につつましい人だと思っていた。彼女はよく「私にお金を使わないで」と言ったので、そのまま信じたのである。しかし、そのうち分かったのは、彼女が贈り物と小さな親切に大変な感激を示すことだった。家路でチョコレートを買って帰るのは、ダイアモンドを買って帰るのと同じか、あるいはそれ以上だった。私は贈り物を買うときや旅行から何か買って帰るときは、「君のことをいつも思っている。いつも頭のなかにある」と自分に言い聞かせながら買う。ほとんどの女性、あるいはほとんどの人は、憧憬されるのが好きだから、贈り物は最高の親切と言えよう。

だれもが親切にものを言うことに慣れているわけではない。慣れていない人は、親切という重要な能力を速やかに身につけよう。ぶっきらぼうな貧しい言葉の選択は、結婚生活にまるで台風のような衝撃を与える。同じことを言うにも、「怒らせる気か、このトンマ!」と、「こういうことが起こるとフラストレーションを感じる」とでは大きな違いがある。前者は詰問調で侮辱的なため相手を守りの姿勢に追いこみ反撃を招くが、後者はすなおに受け入れられ怒りを誘うこともなく気持を充分に伝えられる。

親切の一つに、相手を認めるということがある。交際中は毎日、相手を大事にしようという思いでいっぱいである。デートのときは愛の言葉を連発する。ところが、結婚したとたんそれらは消えうせ、あたかも愛情は当然のようになる。しかし、決してそうであってはならない。古いことわざに、こうある。
 妻が夫に言った。「私を愛していると永遠に言い続けて」
 夫は答えて言った。「一度、愛していると言った。何か変わったら、いちばん先に教えるよ」

これは悪い冗談だが、重要なことを言っている。単に愛していると言うだけでなく、どう愛しているか、言葉できちんと表せということである。大切なのは愛の言葉である。愛する配偶者の長所に思いを巡らせ、それを言い表す言葉を見つけよう。



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by unshakablemarriag | 2013-10-09 16:23 | 10 親切